特集:茶の湯――スキの芸術(熊倉功夫 編集)
第1部 茶の湯の系譜
- 茶の湯以前(中村修也)
- 武野紹鴎の茶道具――南蛮物の「目聞」について(宇野千代子)
- 名物記と道具帳(矢野 環)
- 千利休論――何が議論されてきたか(山田哲也)
- 小堀遠州論――新たなる名物の創出(谷端昭夫)
- 近代数寄者論――実業家のネットワーク(齋藤康彦)
- 美術による茶の湯の再発見――『茶の本』の歴史的役割と今日的意義(田中秀隆)
- 今泉雄作の美術史と茶の湯(依田 徹)
第2部 茶の湯の表現
- 茶会論(筒井紘一)
- 茶の湯道具における使い手と作り手の関わり――千家十職を中心として(千 宗員)
- 一幅の牧谿画に魅せられた人々(堀家広子)
- 和物茶碗と近代の茶の湯(岡 佳子)
- 「写し」の茶室――もう一つの茶室の美学(中村利則)
- 現代建築家による茶室(藤森照信)
- パリ、ギメ美術館での茶の湯(尾本圭子)
- 茶の湯を撮る(中川邦昭)
〈資料紹介〉
- 南禅寺本坊大方丈襖絵のデジタル手彩色再現制作(原田平作)
〈アトリエ訪問〉
- 大野俊明――人物から風景へ、古典との対話を進めながら、洋風リアリズムと論理的な空間構成を意識しつつ達した、鮮やかな色彩としなやかな線、そしてゆったりとした構成。それは現代日本画のひとつの継承と思われる(原田平作)
〈現代作家紹介〉
〈パラミタ陶芸大賞展〉
〈書評〉
- 宗像健一編著『田能村竹田基本画譜』(橋爪節也)
- 伊藤大輔著『肖像画の時代――中世形成期における絵画の思想的深層』(宮島新一)
シンポジウム:茶の湯――スキの芸術
シンポジウム『美術フォーラム21』
茶の湯――スキの芸術
- 日時:2012年12月23日(日) 13:00〜16:00 (開場12:30)
- 場所:京都国立近代美術館 講堂
- 主催:美術フォーラム21刊行会/協賛:醍醐書房
- 聴講料:無料
- 定員:100名(先着順/11:30より整理券配布)
『美術フォーラム21』(第25号、2012年5月刊)の特集「茶の湯――スキの芸術」は、日本文化の一つとして挙げられる「茶の湯」を「芸術」あるいは「美学」という概念から見通した場合、どのような様相を呈するのかを探ったものであった。今回のシンポジウムでは、この「茶の湯」を「数寄(スキ)」というキーワードをもとに、歴史/絵画/工芸/建築の面から解き明かしていきたい。
プログラム
- 13:00 開会の挨拶 原田平作(美術フォーラム21刊行会代表・大阪大学名誉教授)
- 13:10 趣旨説明 熊倉功夫(静岡文化芸術大学学長)
- 第1部 ミニ・レクチャー 13:25〜14:25
- 1)歴史:熊倉功夫
- 2)絵画:堀家広子(財団法人頴川美術館学芸員)
- 3)工芸:岡 佳子(大手前大学総合文化学部教授)
- 4)建築:中村利則(京都造形芸術大学芸術学部教授)
- 第2部 質疑応答 14:45〜16:00
(総合司会=中谷伸生)
〈お問合せ〉
- 美術フォーラム21刊行会
- TEL/FAX 075-724-2304
- ugh74667@nifty.com
- http://www1.odn.ne.jp/daigo-shobo/