特集　コレクターの眼差し——モノの向こうに何を見るか（岸文和編集）

1. 欧米のコレクター
   1. フェリペ二世のコレクション──スペイン世界帝国を表象するイメージと「もの」（岡田裕成）
   2. ヴァールブルクの図書コレクション（加藤哲弘）
   3. セザンヌ・コレクションの社会学（永井隆則）
   4. 英米の日本絵画コレクションと美術史研究──ジャック・ヒリアーをめぐる考察（中谷伸生）
2. 日本のコレクター
   5. 後白河院政期の絵画制作と蓮華王院宝蔵──『治承三十六人歌合』を手がかりに（井並林太郎）
   6. 松平忠直絵巻コレクション──将軍・大名の書画コレクションの一例として（筒井忠仁）
   7. 好古・弄古・尚古と考古 さまざまな「古」へのまなざし──集古会と近代アカデミズムにみる（中井淳史）
   8. 金刀比羅宮のコレクション──高橋由一の油絵をめぐる随想的考察（伊藤大輔）
   9. コレクター石橋正二郎と洋画家青木繁（高橋沙希）
   10. 採集し、再構築する人──杉浦非水のコレクション（中尾優衣）
   11. 山村コレクションと美術館──同時代美術とどう向き合うか（飯尾由貴子）
3. 日本から中国を見る
   12. 国家に捧ぐコレクション──阿部房次郎の中国書画蒐集（森橋なつみ）
   13. 大阪市立東洋陶磁美術館の安宅コレクション──安宅英一氏の収集とその遺産（小林仁）

〈特別寄稿〉

• 臨終の夢を織りなす──河鍋暁斎筆《北海道人樹下午睡図》（ヘンリー・D・スミス／山川純子訳）

書評

• 安藤佳香著『いのちのかたち──時空を超える唐草』（辻惟雄） 書評：大高保二郎・永井隆則編『ピカソと人類の美術』（大島徹也）

資料紹介

• 中野其明筆「富士図屏風」について（宮崎もも）

現代作家紹介

• 世界を駆けるシャーマン、シオン（森口まどか）